地域における精神保健医療

現在、働く人のうつ病やストレス関連疾患が急激に増加していますが、症状が良くなっても職場に復帰できないケースも多くあります。このような状況の中で、K病院では、近隣地域にクリニックを開設し、薬物療法や精神療法、それに加えてデイケアの中で認知行動療法を実施し、心身の回復と復職を目指した取り組みに力を入れています。K病院が開設したクリニックで行われるデイケアは、心身の調子を整え意欲を回復させることを目指した「うつ病のデイケア」と、休職している患者さんが職場復帰を目指すための「リワークプログラム」という2つに分けられています。病態や患者本人の回復度合いに応じて、これらのケアを行い復職を目指します。また、患者さんの家族への教育も行っており、働く人のメンタルヘルスに対して最善の医療が提供できる仕組みがつくられています。このクリニックは、街の中心部にあるため、通勤する人にとって通院しやすい環境にあり、都市型メンタルヘルスの拠点としての働きが期待されています。
さらに、このクリニックでは電子カルテが導入されており、K病院との情報ネットワークが結ばれ、医療がスムーズに行われるようになりました。電子カルテの導入は、医師の業務負担の軽減にもつながっており、医師はどこにいてもカルテを確認し、また入力できるため、迅速な対応や連絡が可能になりました。また、平成10年からは民間企業のコンサルティングを受け、教育研修システムの構築と新たな人事評価制度を導入し、病院の組織量向上に力を入れています。他にも、K病院は指定医や精神科専門医の養成についても積極的に取り組んでおり、精神科の症例も豊富であることから、今後精神科の専門的なスキルを磨いてゆきたいと考える医師にとって理想的な環境であると言えるでしょう。